楽しむためにお金はいらない
私は食事のほとんどを野菜で済ませている。2017年の春に読んで、目から鱗が落ちた「土と内臓」が全ての始まりだ。外食をしなくなり、飲酒をやめて、肉や魚を食べなくなり、卵や乳製品を食べなくなり、米や小麦を摂る量も極少となった。美味しいものを食べる楽しみは自分の中から締め出してしまった。ゲーム感覚で食費も切り詰めた結果、1カ月の食費は1万円を切るようになった。歳をとって今の店を閉じたら、野菜を作って食費ゼロに近づけたい。着る服は同じものを複数買って、毎日同じ格好をするようにしている。坊さんの袈裟感覚で、穴が空いたりほつれたりしない限り買い替えない。身も軽くなったが心も軽くなった。自分にとって大切なことは何かがはっきりとわかるようになった。楽しいと思っていたことは、子供の頃からの単なる刷り込みである場合がほとんどだ。多くの人は、楽しむためにはお金が必要だと思っているからか、楽しみのために仕事をするようになる。できるだけ苦労なく短時間で稼げる仕事を選びたがり、そんな仕事を目指して学歴を積みキャリアを積む。お金は必要な分だけあればそれで良い、お金があることで気づけないことがたくさんあるのだから。
2024.7.28 Hitoshi Shirata