『野の風・花の風 - 熊田千佳慕の理科系美術絵本』
1911年生まれ、2009年に亡くなった挿絵画家、絵本画家の熊田千佳慕。『ファーブル昆虫記』の世界の虫たちを描き、日本のプチファーブルとも呼ばれています。
戦前はグラフィックデザイナーとして活躍し、プロパガンダ誌『NIPPON』の中心的なデザイナーでもあった。そんな彼は戦後、虫や草花をモチーフに生命を称える絵を書き続けました。
本書はえんぴつ一本で熊田が描いたバラや桜、蘭やレンゲなど身近な草花のデッサン集。静かな植物の世界の輪郭を捉えようとする明確な意志とはっきりとした線は、熊田の生きるものへの愛を感じさせてくれるのです。
著者:熊田千佳慕
出版社:求龍堂
2015.9.14 Yoshitaka Haba : BACH
幅 允孝(はばよしたか)
BACH(バッハ)代表。ブックディレクター。国立新美術館ミュージアムショップのスーベニアフロムトーキョーやLOVELESS、CIBONEなどにおける本のディレクションのほか、編集、執筆など、本周りのあらゆる分野で活動中。今年に入ってから、SHIBUYA PUBLISHING BOOKSELLERS、大阪の阪急百貨店メンズ館のThe Lobby、銀座のHANDS BOOKSがオープンしました。
URL: www.bach-inc.com