レヴィ=ストロースの庭
2008年に100歳を迎え、そして2009年に静かに息をひきとった、フランスの人類学者クロード・レヴィ=ストロース。
20世紀最高の思想家であり、記録文学の傑作として知られる『悲しき熱帯』の著者として、また構造主義という名で知られる思想を代表するひとりとして、多くの人々に影響を与えています。
そんなレヴィ=ストロース氏を、写真家の港千尋氏が訪ねたのは約10年前のこと。
フランス、ブルゴーニュの森の中にある別荘でくつろぐレヴィ=ストロース夫妻。その別荘と森のあいだにゆるやかに拡がる庭を、宇宙全体に等しい広大な世界に結びつける深遠な洞察力から、構造主義がいかに地に足のついた思想であるかが伺えます。
そんな庭の風景に始まり、ブラジル、オーストラリア、アジア、ヨーロッパ、沖縄など、レヴィ=ストロース氏ゆかりの神話の大地をめぐる港氏の写真とエッセイ、そして100歳のお祝いの想いで、本書は編まれています。
著者:港 千尋
出版社:エヌティティ出版
2011.3.02 Yoshitaka Haba : BACH
幅 允孝(はばよしたか)
BACH(バッハ)代表。ブックディレクター。国立新美術館ミュージアムショップのスーベニアフロムトーキョーやLOVELESS、CIBONEなどにおける本のディレクションのほか、編集、執筆など、本周りのあらゆる分野で活動中。今年に入ってから、SHIBUYA PUBLISHING BOOKSELLERS、大阪の阪急百貨店メンズ館のThe Lobby、銀座のHANDS BOOKSがオープンしました。
URL: www.bach-inc.com