『リトル・フォレスト』
東北地方の小さな集落で暮らしている人々の暮らしや料理を通じて、食を照らし出すのが『リトル・フォレスト』。
作者である五十嵐大介はちょっとユニークな経歴を持っています。漫画家としてデビューしたもののあんまり仕事がなかったらしく、岩手に移住して自給自足の生活をしながら漫画を描いていました。
本書では自身の生活をモデルに描いているため描写がリアル、そして説得力があります。(こんな作品は、東京の家に籠っていたのでは描けないことでしょう!)。
食材をどのように育て、収穫するのかその方法、また美味しく食べるための調理のしかたが緻密に描かれています。
私たちが自然から種のつながりの恩恵を受けていることがよく分かり、生命の根源を感じられる1冊です。
著者:五十嵐 大介
出版社:講談社
2010.10.16 Yoshitaka Haba : BACH
幅 允孝(はばよしたか)
BACH(バッハ)代表。ブックディレクター。国立新美術館ミュージアムショップのスーベニアフロムトーキョーやLOVELESS、CIBONEなどにおける本のディレクションのほか、編集、執筆など、本周りのあらゆる分野で活動中。今年に入ってから、SHIBUYA PUBLISHING BOOKSELLERS、大阪の阪急百貨店メンズ館のThe Lobby、銀座のHANDS BOOKSがオープンしました。
URL: www.bach-inc.com