酷暑

今年の夏はほんとに暑いですね。エアコン工場はフル稼働なのだそうです。
昼間は仕事の生産性を上げるために、どうしてもエアコンを付けてしまいますが、就寝時にはエアコンを切っています。朝になると着ているTシャツがぐっしょりと汗を吸っている日々が続いています。
ここ数日はなぜかフとした瞬間に、枕草子の出だし部分が頭の中をよぎります。すると暑い暑いと思っている気持ちが和らぐのです。

春はあけぼの。
やうやう白くなりゆく山ぎは、少しあかりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。
夏は夜。
月の頃はさらなり。
闇もなほ、蛍のおほく飛びちがひたる。
また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。
雨など降るもをかし。
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自然のリズムを愛でる文化をすばらしいと思います。

人間は、経済的な問題を解決するために自然を歪め続けています。
地球環境問題の浮上とともに、人類が生存し続けられる自然環境の維持については何とか意識され始めましたが、爆発的な人口増加と経済発展の広がりとの競争に負けずに済むでしょうか？
資本主義的な社会システムが破綻するときは来ないで済むでしょうか？
理想的な資本主義社会は人のモラルの存在を前提としていたように思います。
過剰な消費文化が蔓延して、快適でエキサイティングな生活を追求し続けることが正当化されている今、若い人たちがCOOLだと思えるような新しいモラル感に基づいたライフスタイルが広がってゆくことを切望しています。

マイカー保有台数が統計を取り始めた1964年以来初めて減少した、との記事が新聞にありました。特に若年層の車離れに拍車がかかっているそうです。記事では若年層が将来の生活に不安を抱えることを理由に挙げていましたが、きっと他にも多くの理由がありそうです。次の時代は緩やかに始まっているはずです。

2010.8.07  Hitoshi Shirata