『シュナの旅』

「となりのトトロ」や「崖の上のポニョ」でおなじみの宮崎駿監督。

ジブリ作品は、そんなかわいらしいアニメとともに、「風の谷のナウシカ」や「もののけ姫」など、自然と人間との共生や、人間のずるさ、弱さ、そして人間の美しさを繰り返し描いていることでも知られています。

初の宮崎駿監督オリジナル映画作品である「風の谷のナウシカ」は、当時まだアニメ映画が一般的ではなく、原作ものでなければ映画化できないと言われたため、アニメージュという月刊誌で自ら連載を始めた貴重な漫画作品でもあります。（映画と漫画はまったく違うストーリーを歩み始めます。こちらも一読の価値あり！）

そんな漫画版「風の谷のナウシカ」の連載を開始したのとほぼ同時期に描かれたのが、この「シュナの旅」。アニメブックではなく漫画としては珍しいオールカラーの作品で、映画ゲド戦記の原案作品でもあります。

ナウシカと同じく、正しいと思うことを貫き通す主人公。大きな力や野蛮な存在の前に正しくいつづけること、それは本当の勇気です。

2010.1.08  Yoshitaka Haba : BACH