『じめんのうえとじめんのした』
わたしたち人間が生きているのは、地面の上です。動物たちを見回してみると、地面の上にいるものもいれば、穴を掘って地面の下にいるものもいたり。
けれどたいていの植物は、種から芽が出た後、地面の上と地面の下、両方にむかってぐんぐんのびていきます。長ーく上にのびたり、地面の下を這うように広がったり、実がなったり、根が膨らんだり。
そして日光にあたると、植物は土の中にあるいろいろな鉱物の溶け込んだ水を糧にして、栄養物をつくります。ここがすごいところ。なぜって、どんなに太陽が照っても、動物は空気や土から栄養をとることはできません。
だから、地面の上に住む動物も、地面の下に住む動物も、植物のおかげでいきているのです。わかりきったことだけれど、以外と実感できていないこの事実。
この本をみたなら、まず一歩外へ出て、そのへんの木や雑草の上と下を眺めてみませんか。
著者:アーマ E.ウェバー
出版社:福音館書店
2009.4.25 Yoshitaka Haba : BACH
幅 允孝(はばよしたか)
BACH(バッハ)代表。ブックディレクター。国立新美術館ミュージアムショップのスーベニアフロムトーキョーやLOVELESS、CIBONEなどにおける本のディレクションのほか、編集、執筆など、本周りのあらゆる分野で活動中。今年に入ってから、SHIBUYA PUBLISHING BOOKSELLERS、大阪の阪急百貨店メンズ館のThe Lobby、銀座のHANDS BOOKSがオープンしました。
URL: www.bach-inc.com